ダンスの利点と基礎の見方
以前からレッスンで思うのですが、ダンスはトレーニングとして左右対称に行うので、体の調整にもってこいだな、と感じます。
振付やフリースタイルで踊る場合は癖や同じ方向に偏りも出てきますが、トレーニングであれば左右同数で行うことが多いでしょう。
どんなステップも繰り返し行う場合は左右対称同数で行うことが多いはずです。
それにより、自分の体の癖や、捻れ等が解ったり、感じたりします。
それはレッスンをしていても左右バランスの悪い人、捻れている人、傾いている人がよく解るのです。
最近では子供たちも左右バランスの悪さが目立ちます。
それだけ、体を使うことが減っている証拠でもあり、自分の体を視る機会が減っているのです。
基礎がバランスを整える
基礎は面倒、面白くない、といってやりたがらない人がいますが、これはとても勿体ないですね。
シンプルで同じことを繰り返すことにより、自分の体の左右バランスなどに気付けるというのに…
僕がレッスンで見ているところは主に『基礎』の部分です。
振付は左右対称で行うことがあまりないので、フォームなど見ることが出来ません。
しかし、基礎は同じことを何度も繰り返す(これがつまらないという人もいるでしょう)ことで、その人の癖、捻じりを見ることが出来るのです。
スタジオのレッスンでは個別に視ていてはとても時間が足らないので、全員に対して話をしています。
『自分の事か!』と聞ける人は少ないかもしれませんが…
『この子は胸が捻れてるな~』とか、『腰が捻れてるな~』とか、個々に色々思うことはありますが、一人ひとり修正する時間はなかなかありませんので、包括的に修正動作を行っているのです。
結構ひどいメンバーさんには『こうなってるけど、思い当たる節ある?』と聞くと、勉強の姿勢、普段の生活などが結構出てくるのです。
基礎は丁寧に行うモノですが、それを雑にやっていると、修正は出来ませんので、真剣に向き合うことが必要です。
メンタルにも影響する
体の捻れは運動能力だけでなく、メンタルにも影響します。
メンタルが姿勢に影響するだけでなく、姿勢もメンタルに影響するのです。
自信の心持が姿勢を造ります。そして、自分の姿勢が心持を造るのです。
どちらも必要で、両輪で、一つなのです。
しかし、自分の姿勢の整え方を知らなければ、姿勢を造ることは出来ません。
僕はもともと何事も器用なほうではなく、むしろ不器用でしたが、今は不器用と思っていませんし、何でも出来ると思えるようになりました。
それは運動能力が上がったから、技術力が上がったからという『○○になったから』という理由ではありません。
人によってはこれが出来たところで、○○が出来るとは限らないと思う人もいるでしょう。
そんな理由ではなく、ただ、自分には『出来る』と思えるのです。
ただシンプルにやる
基礎はとてもシンプルです。
シンプルだから応用出来る。
シンプルだから続けられる、覚えられる。
このシンプルな作業が出来ない人が複雑な事を出来るのか?と思います。
シンプルな事を出来ない人は、複雑な事を『複雑』ではなく、『雑』にやります。
シンプルな事を丁寧にやる人は『複雑』なモノでさえ、シンプルに、洗練されたモノを感じます。
そのシンプルな中から発せられたものだからでしょう。
今の世の中は情報が氾濫し、何をすればいいのか解らなくなりそうです。
その中で根本と言えるものを見つけるのは大変かもしれませんが、今後はその力が必要となると思います。
子供たちにもただダンス指導する、のではなく、考えることが出来る指導をしていきたいと思います。
ただ、それが現状のレッスンでは難しいと思います。
勿論、『ただダンスを楽しんでくれればいい』という方もいらっしゃるでしょうから、別で指導できるワーク、または業態を考えていきます。
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