基礎をやった方がいい人は?
日曜日のレッスンで。
今年中学3年の子が…通いはじめて1年半くらいだが、ここ最近の伸び率が半端ないのである。
基礎が出来てきたから新しいステップでも直ぐに『カタチ』になる。
これはただ『マネが出来る』という代物ではない。少しアドバイスすればそのアドバイス通りに出来るのだ。
基礎の部分で体が使えているから、基礎の部分はもう考えなくても出来る。
後は腕や脚、首、胸等各部位を足すだけ。
足すことが出来れば引くことも出来る。
ところが全部1セットで憶えてしまうと、引くことがなかなか困難になる。
積み重ねたモノは自由自在である
Zというステップを憶えたとする。
ZがABCDEを合わせたモノとしよう。(ABCDEは各部位とする)
Zで覚えた人と、ABCDEをそれぞれで練習して覚えた人。
一見、全く同じステップをしているように見える。
同じステップではあるが、後者はAD、ABE、ACDとか組み合わせでノリやムーブ自体が全く違うように表現できる。
Zで覚えた人は動きを小さくしたり、大きくすることで表現をする。
これはどう違いが出るのだろうか?
スネアの音は同じ大きさだが、曲の雰囲気が急に抑えられている曲がある。
そういう場合、動き自体を小さくしたらスネアの音まで表現出来なくなる。
例えば、HIPHOPのステップをR&Bで踊るとしたら、曲のノリが全然違うからそのノリに合わせようとすると前者はZ→z(小文字)というようにただ小さくするだけになりがちだが、後者はステップを小さくするのではなく、ADEといったように何かを引くことが出来る。
新しいステップでFが入ってもABFというように自分で足したり、引いたりできる。
別のジャンルでも自分のスタイルに応用出来るのだ。
Zで覚えた人はX、Yと一つ一つで覚えいるからX,Y,Zに共通項を見出しても、それを応用する力がない。
Zで覚えた人は『Z』という一つのステップを憶えたに過ぎない。
ABCDEを憶えた人は5つのムーブを憶えた結果、Zをやっているに過ぎない。
別にZを憶えたわけではないのだ。結果的にZが出来る、という事なのだ。
ABCDEを積み重ねた結果なのだ。
基礎のデメリット
先程の項で挙げた以外でも基礎の重要性はいくらでも列挙できるが、長くなるのでここでは割愛する。
『じゃあ、基礎をやった方がいいじゃん!』
となるが、実はデメリットもある。そのデメリットは…
- 時間がかかる
- 練習が地味
- 習得出来た感がなかなか出ない
手っ取り早く上手くなった感が欲しければZを練習すればいい。
ダンスをしっかり上手くなりたい人はABCDEと練習した方がいい。
因みにZの場合のデメリットも挙げておく
- 怪我をしやすい
- 応用が利かない
- 後々基礎をやってきた人に追い抜かれる
Zのデメリットの方が大きくない?と思うような内容だが…
どちらを選ぶかはその人のダンスの向き合い方。
どちらでもいいと思う。
ただ…基礎を理解して指導してくれる先生は多くない、という事だ。
下の動画は『結構基礎を練習しただろうな』というメンバーがいる。
分かりやすいので、ご覧あれ。
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