考えちゃう?もっと考えていいんです!
『Don’t Think!Feel!』(考えるな!感じろ!)
男性ならほとんどの人が知っている、あのフレーズです。
ダンスでも同じことが言えると思います。
『考え過ぎちゃって上手く出来ないんです…』
そういう方もいらっしゃいますし、考え過ぎてなかなか動けない気持ちは分かります。
子供でもそういうタイプがいるので、大人なら猶更でしょう。
では、考え過ぎてしまう事はダンスにとって邪魔でしょうか?
僕はそうは思いません。
寧ろ、考えて考え抜ける人は感覚だけで出来る人に勝ると思います。
感覚の人は確かに上達が早い。だけど、考える人は後で伸びてくるんです。
ウサギと亀ではない。ウサギとウサギ。
感覚の人は上達が早く、考える人は上達が遅い。
それをウサギとカメで例える人も居るでしょうけど、ウサギとカメってそもそも違い過ぎません?
ウサギは哺乳類でカメは爬虫類。それを競争させるのもどうかと。
どちらもウサギです。いや、そもそもウサギでも無いですけど。
感覚だけで出来る人って確かに上達が早く見えるんですよ。
視覚的に捉えるのが得意なんだと思います。
だから、何となく出来ちゃう。それは凄いことですし、特性ですよね。
では、考える人はどうか?
何となく、でやらない人ではないでしょうか?
一つ一つをしっかりやろう、と考えてしまうので、なかなか次に進まないから、なかなか上達しない。
でも、理解して出来るようになるから、新しい動作で同じ動きが入っているとスムーズに出来る。
感覚の人も新しい動作はいつものように出来るんですけど、理解している人よりは精度が低かったり、上達が遅かったりします。
だから、考えてしまう事はむしろ武器に成り得るわけです。
考えてしまうのではなく、考えられる人、という事ですね。
感覚で進んでいくウサギと、考えて、走り方を知って、猛ダッシュで進んでいくウサギ。
しかも、ゴールが相当先だったら?どちらが勝つんでしょうね?
考えるだけで終わらないこと。
考えて、『あぁ、成程ね』と思った人。それは理解していません。
結構ここでストップしてしまう人が多いです。
分かるんだけど、出来ないんだよね~
これって、理解してるって思います?
上記はただインプットしただけです。頭の中に入れただけなんですね。
じゃあ、アウトプットしてみましょう。
『いやいや、そんなに簡単に体現できないよ』
これは理解できたと言えるでしょうか?では、説明出来ますか?
恐らく、言葉でも難しいと思います。
勿論、身体機能で出来る出来ないはあると思いますが、身体機能で出来ないことはおそらく理解の範疇を超えると思います。
ウサイン・ボルトの走りを理解して説明できますか?
イチローの打ち方を理解して説明できますか?
身体機能が追い付いて、初めて理解できることだと思います。
大事なのは、考える人→理解する人になる事です。
理解するためには考えて、練習して、考えて、また練習して…その繰り返しでしか理解できないのです。
ただ、それが出来るようになると…どんなことにも応用できます。
スポーツだけでなく、勉学にも応用が利くのです。
文武両道という事ですね。
経験は強い
同じ時期に始めて、同じレッスンで出来る子と出来ない子がいるとします。
出来る子はレッスン中に出来る、出来ない子は何だか上手くいかない。
この差は何でしょう?
1:身体能力の差
2:経験の差
3:思考・感覚のタイプ差
さぁ、どれでしょう?
答えは…
全部です!
『身体能力の差は影響しても、同じ時期に始めているんだから経験の差はないだろ!』
これがあるんですよ…
ダンスを同じ時期に始めても運動履歴がある人とない人では差が出てしまうんです。
運動をしている人はある程度、運動神経(ニューロン)が発達しているので、同じような動作があれば経験として出来るんですね。
例えば、野球をやっているとしっかり腰を落とせるので、そういう動きはスムーズに出来ます。
これは身体能力ではなく、『経験』です。
腰を落とすという動作は運動能力でも何でもありません。
ただの動作で、上手く出来るのは経験なんです。
文字を上手くかける人は運動能力が高い人ですか?
文字を何度も書いたら上手くなりませんか?
経験ですよね。
まさに、スタジオで上記のようなメンバーがいます。
出来ることがそれぞれ違うので、これも今まで生活してきた『経験』の違いですね。
だから、ある子はAがすんなりできるけど、Bが出来ない、もう一人の子はAがなかなか出来ないけど、Bが出来る。
そんなものです。だから、面白いんですけどね。
みんな才能の塊。
みんなそれぞれ生き方が違う。経験が違います。
きょうだいだって、同じものを見ても感じ方が違います。
『経験』が別モノなんです。
ということは、全く同じものはない、という事ですよね。当たり前ですけど。
そう考えると、みんな才能の塊です。
表現したら十人十色。面白いモノしか生まれないはず。
ただ、それが自分の表現したいモノを表現できるかどうか。
体で表現するなら、身体能力を上げることが必要かもしれません。
文で表現するなら語彙力や文章力が必要でしょう。
言葉で表現するなら、発声や間、語気が必要ですよね。
それもすべて経験ですから、色んなことを経験して、どんどん表現して、世の中が楽しくなればいいなぁ、と思っています。
スタジオでは表現するための指導だけでなく、機材もどんどんそろえていきたいと思います。
もっと人数が増えて、たくさんの人で一つの表現を出来ると楽しいですよね!
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